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富山県の事業承継|後継者が決まらない会社は42.6%、次の一手

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富山県の事業承継 後継者が決まらない会社は42.6% 富山・石川・福井の事業承継・M&Aのご相談窓口 株式会社トマック

北陸の企業では、事業承継が重要な経営課題になっています。なかでも富山県では、経営者の高齢化と後継者問題が数字に表れています。富山県が2026年4月に公表した調査では、後継者の決定状況を尋ねた設問で「決まっていない」が42.6%でした。前回の38.3%から増えています。この記事では、富山県の現状を数字で確かめ、3つの承継先と、期限から逆算した進め方を順にご案内します。

1|富山県の事業承継は、今この状態です

富山県は2026年4月3日に、事業承継支援アンケートの結果を公表しました。県内の60歳以上の経営者が経営する中小企業・個人事業主5,000社に尋ね、1,621件の回答を得たものです。

調査は2025年9月16日から10月7日にかけて行われました。設問ごとに回答数が違うので、数字は設問とあわせて見てください。

設問回答割合回答数
今後の事業継続の意向事業を継続させたい57.7%1,549
今後の事業継続の意向まだ決めていない23.3%1,549
今後の事業継続の意向廃業したい19.0%1,549
後継者の決定状況決まっていない42.6%1,209
M&Aへの関心関心がない55.3%1,168

前回調査と比べると、変化したのは2つです。後継者が決まっていない会社は38.3%から42.6%へ増えました。M&Aに関心がないという回答も39.0%から55.3%へ増えています。

回答した経営者の年齢は、次のように分かれています。

年齢割合
59歳以下4.9%
60〜64歳22.0%
65〜69歳24.7%
70〜74歳21.2%
75〜79歳19.2%
80歳以上8.0%

出典:富山県「令和7年度富山県中小企業事業承継支援アンケート調査結果

2|決まらない理由は、探していないからではありません

後継者が決まらない理由を尋ねた設問では、「適当な後継者が見つからない」が37.9%で1位でした。

廃業を考える理由の1位は「息子・娘(親族)に継ぐ意思がない」で43.6%です。2位は「事業に将来性がない」で41.1%でした。

つまり、探していないのではありません。親族の中に継ぎ手がいないまま、次の手が見つかっていない状態です。

時間の余裕も、数字に表れています。県の事業承継支援方針によると、富山県の経営者の平均年齢は64.35歳でした。全国平均の63.02歳より高く、社長交代率は4.15%です。

同じ方針では、県内の休廃業・解散が430件と、過去最高になったことにも触れています。

事業承継準備の状況を尋ねた設問では、「十分できている」「ある程度できている」を合わせて43.8%でした。半分を超える会社が、十分な準備ができているとはいえない状況です。

出典:富山県「令和7年度富山県中小企業事業承継支援アンケート調査結果」/富山県「富山県事業承継支援方針

3|承継先は3つ。順に可能性を確かめます

承継先は、親族・従業員や役員・第三者の3つです。どれが向いているかは、会社の状態と、ご家族の意向で変わります。

継ぎ手先に確かめることつまずきやすい点
親族継ぐ意思があるか本人の意思を確かめていない
従業員・役員株式を買う資金を用意できるか借入の保証を引き受けられない
第三者(M&A)会社にいくらの値が付くか相手を探す時間を見ていない

親族に継ぐ意思があるなら、まずは親族内承継の可能性を具体的に検討します。最初に、ご本人の意思を確かめるところから始めます。

従業員や役員に譲る場合は、株式を買い取る資金と、借入の個人保証が壁になります。ここを金融機関と詰めないまま進めると、途中で止まります。

第三者へ譲る場合は、相手を探す時間が要ります。会社の状態を整えて、相手が現れて、条件が折り合うまでの期間です。

3つのどれを選んでも、社長個人の財産の整理は付いてきます。自社株や事業用の土地が個人名義のままなら、相続の準備とあわせて考えることになります。進め方は、グループの行政書士法人トマックの相続手続き・遺言のご案内にまとめています。

4|「M&Aに関心がない」55.3%で、行き違いが起きていること

M&Aに関心がないという回答は55.3%でした。前回の39.0%から増えています。関心が薄れた背景には、言葉の受け取り方の違いもあります。

ご相談の場でよく出る行き違いは、3つです。

1つ目は、会社が無くなると思われていることです。株式を譲る形なら、法人格は変わらず、会社はそのまま存続します。社名や取引先との契約、許認可も原則として引き継がれます。ただし契約内容や許認可の種類によっては、変更届や相手方の承諾が必要です。

2つ目は、従業員の処遇です。従業員の雇用継続を譲渡条件として示し、その条件を受け入れる買い手を探すことができます。実際の取扱いは、買い手との交渉を経て最終契約で定めます。

3つ目は、赤字だと引き継げないという思い込みです。値が付くかどうかは、決算書と資産の中身を見ないと分かりません。土地や建物、保険の積立が残っていることもあります。

株式会社トマックでは、決算書を拝見して企業価値の目安を無料で算定しています。廃業を決める前に、企業価値を確かめてください。詳しくは事業承継・M&Aのご案内にまとめています。

出典:富山県「令和7年度富山県中小企業事業承継支援アンケート調査結果」(M&Aへの関心)

5|期限があるのは税制です。2027年9月30日が最初の関門

事業承継の中で、日付がはっきり決まっているのは税制です。法人版事業承継税制の特例措置には、2つの期限があります。

制度計画の提出贈与の実行・相続の開始期限
法人版(特例措置)2027年9月30日まで2027年12月31日まで
個人版2028年9月30日まで2028年12月31日まで

計画を提出することと、実際に贈与を行うこと、または相続によって株式を取得することは別です。先に計画を提出し、その後、期限内に贈与を行うか、相続による取得が生じることが必要です。

計画には、後継者の氏名と、承継後の経営の見通しを書きます。後継者が決まっていない段階では、この書類が書けません。

提出先は、会社の主たる事務所がある県です。北陸3県の窓口は次のとおりです。

窓口電話
富山県経営支援課 金融担当076-444-3248
石川県経営支援課 金融グループ076-225-1522
福井県(嶺北)経営改革課 経営支援グループ0776-20-0367
福井県(嶺南)嶺南振興局 二州企画振興室0770-22-0162

この税制は、一定の要件を満たすことで贈与税・相続税の納税が猶予されます。ただし、適用後も報告や届出が必要で、要件を満たさなくなると猶予税額の納付が生じることがあります。利用するかどうかは、顧問税理士を交えて判断する必要があります。

出典:中小企業庁「法人版事業承継税制」/中小企業庁「個人版事業承継税制」/富山県「経営承継円滑化法の認定」/石川県「事業承継税制」/福井県「経営承継円滑化法

6|北陸3県の公的な相談窓口

国が各県に置いている事業承継・引継ぎ支援センターは、相談が無料です。まず現在地を整理したい段階に向いています。

所在地電話
富山富山市高田527 情報ビル2F076-444-5625
石川金沢市鞍月2-20 新館2F076-256-1031
福井福井市西木田2-8-1 8F0776-33-8279

第三者への承継は、ここ数年で件数が伸びています。全国のセンターの令和7年度実績では、第三者承継の成約が2,265件と過去最多になりました。

福井県のセンターは、令和6年度に42件の第三者承継が成約しています。事業承継診断は1,827件でした。

費用の面では、事業承継・M&A補助金があります。公募は回ごとに区切られ、次の回の日程は2026年9月の時点で公表されていません。使う予定があるなら、公募の開始前から準備しておく形になります。

民間の支援会社を選ぶときは、中小企業庁の中小M&Aガイドラインに沿っているかどうかが目安になります。手数料の決め方と、契約の中身を先に確かめてください。

出典:中小機構「事業承継・引継ぎ支援センターの令和7年度実績」/中小企業庁「令和6年度事業評価報告書」/中小企業庁「中小M&Aガイドライン(第3版)

7|今日からの順番と、逆算の目安

進め方は、次の3つの順です。

  • 親族に継ぐ意思があるかどうかを、ご本人に尋ねる
  • 引き継ぐ親族がいないなら、従業員・役員に資金と保証の見込みがあるかを確かめる
  • そこも難しいなら、M&A準備として企業価値を算定する

第三者への承継は、相手探しから引き渡しまでに時間がかかります。決算の内容を整え、資料をそろえる期間も加わります。

富山県の調査では、廃業したいという回答が19.0%ありました。理由の1位は、親族に継ぐ意思がないことです。継ぐ人がいないことと、企業価値がないことは別の話です。

取引先との関係、働き続けている従業員、地元で積み上げた実績は、買い手が企業価値を判断するうえで重要な要素になり得ます。廃業する判断をする前に、無料の簡易企業価値算定で目安を確かめてください。

株式会社トマックは、富山・高岡・福井の事務所を拠点に、石川県を含む北陸全域へこちらからお伺いします。決算書を拝見して、企業価値の目安を無料で算定しています。

事業承継・M&Aのご相談はこちら(無料 簡易企業価値算定)

※ 事業承継に伴う登記は司法書士、税務は税理士の業務にあたるため、提携する各士業と連携して進めます。許認可の承継手続きは、グループの行政書士法人トマックが対応します。

※ 本記事は2026年9月時点の法令・制度にもとづいています。制度や窓口は変わることがありますので、お手続きの前にご確認ください。

監修:株式会社トマック(M&A支援機関登録制度 登録済/中小M&Aガイドライン(第3版)遵守宣言)
相続・遺言に関する内容は 行政書士法人トマック(富山県行政書士会所属)が担当しています。
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。個別の判断は必ず専門家にご相談ください。
※ 法令・制度は改正される場合があります。最新の情報はご相談時にご案内します。
※ 相続登記の申請は司法書士、相続税の申告は税理士、争いのある案件は弁護士の業務です。提携する専門家が対応いたします。

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